喧嘩の仲裁を、誰かに頼みたいとき
ふたりだけで話すと、どうしても同じところで止まってしまう。そんなとき、誰かに間に入ってほしいと考えるのは、とても自然なことです。ただ、誰に頼むかによって、話し合いはよくも悪くも変わります。このページでは、仲裁を頼む相手の選び方と頼み方、そして自分が仲裁する側になったときのコツをまとめました。
仲裁役に向いている人の条件
よい仲裁役は、どちらかの味方になって勝ち負けを決める人ではありません。ふたりが落ち着いて話せる状態をつくる人です。次の条件を満たす人ほど、仲裁役に向いています。
- ふたりのどちらとも、同じくらいの距離にある
- 両方の話を、同じ時間と同じ重さで聞ける
- 聞いた話を、ほかの人に話さない
- 結論を押しつけず、決めるのはふたりだと考えている
- どちらの結果になっても、自分の得にも損にもならない
頼む相手ごとの、よいところと気をつけたいところ
| 頼む相手 | よいところ | 気をつけたいところ |
|---|---|---|
| 共通の友人 | ふたりの事情をよく知っていて、気軽に頼める | どちらかと親しいと、かたよりやすい。友人関係が気まずくなることも |
| 家族(親・きょうだい) | 身近で、長い目で見てくれる | 身内の味方になりやすく、話が家どうしの問題に広がることも |
| 職場の上司・人事 | 職場のルールにそって対応できる | 評価や人事に関わる。ハラスメントは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーにも相談できる |
| カウンセラー(夫婦・カップル向け) | 対立の扱い方にくわしい専門家として、話し合いを支えてくれる | 費用と予約が必要。ふたりで通う時間をつくる必要がある |
| 家庭裁判所の調停(夫婦) | 夫婦の関係を修復するための調停もあり、調停委員がふたりの話を聞く | 申し立ての手続きが必要で、時間もかかる。夫婦のための制度 |
| AIのサービス | すぐに使え、人に事情を知られずに済む。費用も小さい | 法的な判断や、専門家の助言の代わりにはならない。結果は話し合いの材料 |
家庭裁判所の調停は、離婚のためのものだけではありません。夫婦の関係を元に戻すための話し合いの場として使える「夫婦関係調整調停(円満)」もあり、離婚したほうがよいのか迷っているときにも利用できます。くわしくは裁判所のウェブサイト(新しいタブで開きます)で案内されています。
仲裁を頼むときの進め方
- 相手にも、第三者に入ってもらってよいかを先に聞く
- 誰に頼むかを、ふたりで決める
- 目的を共有する。「どっちが悪いか決めてほしい」より「次にどうするかを一緒に考えてほしい」
- 片方だけで先に根回ししない。仲裁役には、ふたりそろって、または別々に同じくらい話す
- 聞いた話をどこまで秘密にするかを、仲裁役と決めておく
相手に何も言わずに家族や友人を巻きこむと、相手は「味方を集められた」と感じて、話し合いがかえって難しくなります。
自分が仲裁する側になったら
友人どうし、きょうだい、職場の同僚。誰かの喧嘩の間に入ることになったときは、次の点を意識すると、ふたりとも話しやすくなります。
- まず、ひとりずつ別々に話を聞く。もう一人がいる場では、本音が出にくい
- 途中で「それはあなたが悪い」と結論を出さない
- 事実と、受け取り方と、気持ちを分けて聞く
- 聞いた話を、本人の許可なくもう一人に伝えない
- 解決策は、ふたりに考えてもらう。仲裁役が決めたことは、守られにくい
- 暴力や、お金・契約が関わる争いは、抱えこまずに専門の窓口につなぐ
どちらにどれだけ課題があるのかを考えるときの手順は、喧嘩で、どっちが悪いのか知りたいときにまとめています。
法律が関わる争いは、専門の窓口へ
お金の貸し借りや弁償、契約、賃貸や近所のトラブル、職場の労働条件やハラスメント、離婚・親権・養育費・相続など、法律上の権利や義務をめぐる争いは、友人や家族、AIに仲裁を頼むものではありません。次のような公的な窓口があります。
- 法テラス(新しいタブで開きます)(日本司法支援センター):0570-078374。問題に合った相談窓口や、法制度の案内を受けられる
- 消費者ホットライン:188。契約や買い物のトラブルで、近くの消費生活センターなどにつながる
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー:職場の労働条件やハラスメント
なお、仲裁くんの名前の「仲裁」は、日常の喧嘩の間に入るという意味です。仲裁法にもとづく仲裁や、弁護士による法律相談ではありません。
仲裁くんが役に立つ場面と、向いていない場面
仲裁くんは、AIが中立な第三者として、ふたりの言い分を別々に聞いて整理するサービスです。人に頼むのが難しいときの選択肢として、次の点で役に立ちます。
役に立つ場面
- ふたりの言い分を、同じ条件で別々に聞きます。先に話した側が有利になることはありません
- 誰かに事情を打ち明けなくても使えます。招待された側は、登録不要・無料です
- 相手の発言そのものは表示せず、AIの整理だけをふたりに届けます
- 話した内容は、最後の更新から7日で自動的に削除されます
向いていない場面
- 法律上の権利や義務をめぐる争い(AIがそう判断した場合は見立てを出さず、料金も請求しません)
- 暴力や脅しなど、身の安全に関わる問題があるとき(下の相談先へ)
- カウンセラーなど、人による継続的な支えが必要なとき(仲裁くんは、人が相談に乗るサービスではありません)
- 18歳未満の方
ふたりの言い分を、AIに整理してもらう
何が
仲裁くん(ちゅうさいくん)とは
仲裁くんは、喧嘩やすれ違いのあと、ふたりの言い分をAIが別々に聞いて、公平に整理するWebサービスです。何があったかを30秒ほど話す(または書く)と話し合いの場ができ、URLを相手に送るだけで始められます。アプリのインストールや会員登録はいりません。
話し合いの場は30日に1部屋まで無料です(2部屋目からは390円で、相手が参加して結果が届いたときだけ支払いが確定します)。招待された側は、いつでも無料です。深掘りラウンドと仲直りプランは390円(税込)で、相手が答えて結果が届いたときだけ支払いが確定します。72時間以内にふたりの答えがそろわなければ、0円です。
AIの整理は、ふたりが話し合うための材料です。法的な判断や、医療・心理・法律の専門家の助言の代わりにはなりません。また、人が相談に乗るサービスではありません。